新庄祭りも終わり、静かな、あまりにも静かな9月がやってきました。実りの秋までのほんの一時、この静かさに身を任せて、しばらくはボ〜っとしていたいのですが、日本酒を取り巻く環境になにやら暗雲が立ちこめ始めました。 【清酒の製法品質表示基準についての主な改正点】 特定名称酒(純米酒、吟醸酒、本醸造酒等)に使用できる白米は、農産物検査法により3等以上に各付けされた玄米を精米したものに限られていますが、これに相当する外国産玄米を精米したものも使用することができるようになります。 清酒には、製造時期を表示することになっていますが、輸入清酒で、製造時期が不明なものは、製造時期に代えて、輸入年月が表示できるようになります。 |
国内において、国内産清酒と外国産清酒をブレンドした清酒については、外国産清酒の原産国名及び使用割合を表示することになります。 以上です。では、一つ一つ考えてみたいと思います。 まず、(1)の白米の定義関係ですが、外国産玄米が自由にそして、その使用を表示することなく、清酒に使えることになりました。私はいまさら外国産玄米を使ってはいけないなどと言うつもりはありません。使いたい酒蔵は堂々と使えばいいのです。 | |
(3)の国内産清酒と外国産清酒をブレンドした場合の表示については、前々から、密かに外国産をブレンドしそれを自社ブランドとして出荷している酒蔵が日本のどこかにあるらしいという黒い噂が流れていただけに、内心少しほっとしていました。ところが、吟醸酒研究機構の篠田次郎さんから届いた「幻の日本酒を飲む会ニュース」を読んで愕然としました。そこには以下のようなことが載っていました。 |
今度の新しくできた表示基準、そしてもうすでに適用されている表示基準は、篠田さんの言うとおりナンデモアリになってしまいました。いったいいつまで日本酒業界は自分の墓を掘り続けるつもりなのでしょう。
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